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1日のうちでもっとも意志力の高い時間とは|朝活マニュアル

はじめに

前知識として、ストレスホルモン(コルチゾール)のお話をします。

 

最近のブログではストレス=コルチゾール=悪のように、さも有害なものように扱われていますよね。

 

ですが、我々がストレスを受けた際にコルチゾールの分泌がうまく亢進してくれないと大変なことになります。コルチゾールはいわゆるステロイドですから抗ストレス&抗炎症作用があるんです。

 

コルチゾールには肝臓での糖の新生、筋肉でのたんぱく代謝、脂肪の分解などの代謝の促進、抗炎症および免疫抑制の作用があり、生体にとって必須のホルモンです 。

 

おそらくコルチゾール=悪の図式は、“過剰なコルチゾールに曝されたPTSD患者の脳MRIで海馬の容積が縮小していた”という報告 1)2005年、山脇らの報告。それ以降にも、PTSD で脳の一定の領域の委縮が認められる傾向にあるという報告が続いている。 が拡大解釈され世間に広がったものと思います。

 

したがって、PTSDや重症外傷といったきわめて特殊な環境下でなければ、ストレスに応じたコルチゾールの分泌はごく正常な反応なのです。

 

コルチゾールは日内変動があり、朝をピークに夜に向けて少なくなっていきます。概日リズムのあるホルモンです。

参考 コルチゾール|視床下部-下垂体-副腎系ホルモン|HPA軸wikipedia

参考論文| ストレスに対するコルチゾール分泌は時刻による影響を受ける

今回の記事は、ストレスに対してコルチゾール分泌が時刻による影響を受けるかという論文2)2018年 Hypothalamic-pituitary-adrenal axis differentially responses to morning and evening psychological stress in healthy subjects.をベースに話を進めていきます。

方法

正常なコルチゾール分泌日内変動をもつ被験者を対象に、ストレス負荷のかかる質問を朝と夕に介入し、唾液中のコルチゾール濃度を計測する。

結果

朝はコルチゾール上昇を認めたが夕方は認めなかった。

結論

急性心理的ストレスに対する反応は、夕方よりも朝のほうがより顕著であり、コルチゾール合成の概日調節と相関していた。

私の解釈

冒頭で書いたように、コルチゾール分泌は耐ストレスのための防御反応と考えることができます。

本研究では、夕方よりも朝の方が、ストレスに対するコルチゾール分泌が増えました。つまり朝の方がストレス耐性が高いと言い換える事が出来ます。

これらの点から以下の説を推奨します。

1日のうちでもっとも意志決定力の高い時間は朝である

朝に活動の重点を置くことを推奨する書籍やブログでは、“クリエイティブな学習こそ朝おこなうべきである ” という論調が一般的だと思います。

私自身もブログ記事を書いたり、スケジューリングや論文執筆などをするときは 「 確かに朝の方が捗るなぁ」という印象を持っています。

これらの背景には視床下部-下垂体-副腎系(HPA軸)が関与していたとすると、今回の論文の結果はなるほど合点がいきます。

つまり1日のうちで最もストレス耐性の高い時間帯は朝であるといえます。

ストレスのかかる決断は朝するべき

我々の体は朝の方がストレスに耐性が高い状態にあります。

つまり、ストレスのかかる作業は朝行うべきであるといえます。

それは前述のようなクリエイティブな仕事であったり、重大な決断を迫られるような判断だったり、人それぞれ意義のある事があるかと思います。

意志決定力を要する作業とは

意思決定力とは考えたことを実行するための能力です。

たとえばTo Doリストの作成は思考力ですが、スケジューリングして実践することは意思決定力によります。

ブログのアイデア作成・ネタだしは思考力ですが、文字におこして投稿することは意思決定力です。

重要な決断に対して情報を集め判断することは思考力ですが、責任をもって取り組むことは意思決定力です。

ダイエットの方法を探すことは思考力ですが、体重を落とすための計画を遂行していくことは意思決定力です

どうでしょうか?

考えただけで憂鬱な気分になりませんか?

これが意思決定の際にともなうストレス負荷です。

この負荷に抗うには、耐ストレス能力の高い朝に意思決定力を行使すると良いのではないでしょうかというお話でした。

まとめ|意思決定力とストレスホルモン

  • ストレスホルモン(コルチゾール)はストレスに対して朝の方が分泌されやすい。
  • コルチゾールには抗ストレス作用がある。
  • ストレスを受けやすい作業(意思決定力を要する作業)は朝おこなったほうがよい。

References   [ + ]

1. 2005年、山脇らの報告。それ以降にも、PTSD で脳の一定の領域の委縮が認められる傾向にあるという報告が続いている。
2. 2018年 Hypothalamic-pituitary-adrenal axis differentially responses to morning and evening psychological stress in healthy subjects.

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